情報伝達、避難誘導、救急救命... 浅間山の中〜大規模噴火を想定し、6年ぶりに防災訓練
軽井沢町は10月26日、浅間山の噴火を想定した防災訓練を行った。新型コロナの感染拡大防止のため開催できず、2018年10月以来6年ぶり。各区の自主防災会や町消防団、災害時協定を結ぶ民間会社など47の関係機関から約500人が参加した。
浅間山の中規模噴火発生に伴い、噴火警戒レベルが「4」(高齢者等避難)に引き上げられたことを想定。庁舎2階に災害対策本部を設置し、各部署で情報を共有し合った。レベル「5」(避難)への移行を受け、被害想定地区に避難指示を出すとともに、本部移設の流れを確認。町内西側の区域を中心に、一次避難所である各公民館から風越公園総合体育館へ、住民を避難誘導する訓練も行った。
風越公園では、軽井沢消防署員らの指導による初期消火や救急救命の心臓マッサージ訓練を住民らが体験。災害時に使用される車両の展示、物資輸送を想定したドローンのデモ飛行もあった。起震車で震度7の揺れを体験した女性は「揺れが来ると分かって掴まっていてもひっくり返りそうだった。いい経験ができた」と話した。
修了式で土屋三千夫町長は「自然災害の全てをハード対策で防ぐには限界がある。減災対策を図るためには、状況に応じて自ら考え行動することが最も重要」と呼びかけていた。