「電動キックボードの公道使用控えて」死亡事故受け、軽井沢町や観光協会などがお願い
軽井沢町は、軽井沢町商工会、(一社)軽井沢観光協会、軽井沢ホテル旅館組合と連名で、電動キックボードの公道使用を町内全域で控えてもらう「お願い」を通知する。12月25日の全員協議会で発表した。
7月1日の道路交通法一部改正により、一定の基準を満たす電動キックボードは運転免許がなくても利用可能になったが、町内で12月1日に発生した電動キックボード利用者の死亡事故を重く受けとめ、町や関係団体が再発防止に向け協議を進めていた。法改正後、電動キックボードによる人身事故は、県内では初めてだった。
「お願い」の対象は、軽井沢町に関係するすべての人。町内の主要道路は、車道面と歩道面に段差のあるマウントアップ構造が多く、わずかな凹凸でもバランスを崩しやすい電動キックボードには「不向き」と課題を示した。
人通りの増える観光シーズンは歩行者に危険が及ぶことや、坂道の多さから制限速度の超過による事故の懸念についても言及。道路事情を理解しないレンタル利用者の増加とともに、危険度も大幅に増すとし「規制が強化されていない現状では容認しがたい」と記した。町によると現在、町内で電動キックボードのレンタル事業を行う業者はないが、新規開業を把握した際は「控えて頂くようお願いする」という。
12月1日、電動キックボード利用の町内女性が大型バスと衝突し死亡した、国道18号線上ノ原交差点。