信濃追分駅、おめでとう!開業・駅舎建築100年の祝福イベント開催
しなの鉄道の信濃追分駅の開業・駅舎建築100年を祝う記念イベントが10月7、8日、同駅で行われた。駅舎の保全と活用法を探る「信濃追分駅舎・あたら会」としなの鉄道などが主催。多くの近隣住民や鉄道ファンが集い、駅舎の100歳を祝福した。
7日は軽井沢町商工会西軽井沢支部が作製した国鉄型駅名看板が、しなの鉄道に贈呈された。看板は以前の写真などを参考に同支部が手づくりし、上りホームに設置。晴れていれば浅間山をバックに記念撮影を楽しめる。
この日は、幼い頃から追分を訪れ2005~20年、駅舎に「あたらさん編集室」を設置し生活した那須由莉さんのトークや、1950年代の信濃追分駅が登場する映画の上映などもあった。
信濃追分駅は1909年、夏季のみの臨時停車場をルーツに、23年10月1日に正式開業。駅舎は開業時に建てられままの姿で時を刻んでいる。7日、学生の頃にテニス合宿で来て以来、約60年ぶりに信濃追分駅を訪れたという東京都江戸川区の鈴木隆さんは「まわりの景色は変わっちゃってわからないけど、駅舎だけは覚えている。貴重だね」と懐かしんでいた。
あたら会代表も務める那須さんは「地域の皆さんの駅への誇りと愛着が、100年を機にますます深くなることを心から願っている」。信濃追分駅について、土屋社長は「歴史ある駅舎なので大事にしたい思いはありつつ、お客さまの安全のためには一定の手を入れていかないといけない。それにはお金がかかるし、悩ましい所ではある」と複雑な思いを語った。
国鉄型駅名看板を前に、左から土屋社長、町商工会西軽井沢支部長の土屋裕さん、那須さん。