闘病中の店主に代わり、cafeフォルテで弁当を提供
発地の酵素玄米カレーの店「cafeフォルテ」で、闘病中の店主新保浩司さんに代わり、元パートナーの永井あゆみさんが「満天弁当」を提供している。新保さんは昨年夏、急性骨髄性白血病の診断を受け県内の病院に入院。店の休業を余儀なくされた。
店に残した2匹のネコの世話を頼まれた永井さんは「店の灯が消えているのが暗くて寂しくて、通うのが辛かった」。永井さんの本職はカウンセラーだが、10年ほど前までイタリアンレストランなどで調理師として勤務。昨年11月、たまたま入ったお店で玄米ランチを食べ「コウさん(新保さん)のようなカレーは作れないけど、これならできる」と、フォルテで弁当を提供することを思い立った。相談を受けた浩司さんも快くOKした。
弁当の中身は週替わりで、20品目以上を使った献立が彩りよく並ぶ。「フォルテらしさを残したい」と酵素玄米は必ず入る。バランス重視で弁当の名の通り栄養満点になることを心掛けているという。料理好きの永井さんの母、弓美子さんお手製の漬物や煮物が入るときもある。
店の再開をツイッターで告知したところ、開店初日(1月4日)の予約は2組。いざ当日を迎えると「常連だった方が次々と来てくださってびっくり」。予想していた倍のペースで、これまで来店があるという。
新保さんは昨年12月、臍帯血移植を経て新しい造血管細胞が生着。移植後の副作用が続いているという。「コウさんのカレーを待ってくれている方が大勢いる。帰って来たら徐々にバトンタッチできるよう、それまで繋いでいきたい」と永井さんは気丈に語った。
満天弁当を手にする永井さん。弁当はテイクアウト950円、店内だとスープ、おしんこ、お茶つきで1300円。営業は水木金土11〜15時。TEL0267・46・0233