ウイスキーの魅力発信 蒸留所跡地近くでサミット
ウイスキーの魅力について語り合う「ウイスキーサミット西軽井沢2022」(主催:クレア・ライフ・パートナーズ)が8月20日、御代田町で開かれた。ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝の孫で、同社顧問の竹鶴孝太郎さんが講演。スコットランドでウイスキーを製造するオラ・ロパトフスカさん、佐久市の「bar REM」マスターの橋脇正彦さん、ウイスキー愛好家で知られる德川記念財団理事長の德川家広さんを交えた座談会もあった。
竹鶴さんは、政孝とその妻リタの写真などを見せながら2人の人となりや思い出などを語った。国内でもウイスキー製造が盛んになり昨年2月、日本洋酒酒造組合によって「ジャパーニーズ・ウイスキー」が定義されたことに触れ「祖父にとっては最大の喜びだと思う」と話した。
座談会では、橋脇さんが持参した軽井沢ウイスキー蒸留所製造の「軽井沢シングルモルト12年」を試飲。オラさんは「まろやかでリッチな味わい」。橋脇さんは同蒸留所について、「貯蔵庫を覆ったツタが、温度や湿気を抑える役目を果たしていた。世界でも珍しく(閉鎖は)もったいなかった」。
徳川さんは、江戸幕府15代将軍徳川慶喜がウイスキーを口にした可能性について問われ、「新しいものが好きな人なのでトライしていたかもしれない。ただ江戸時代に育った人にとって、蒸留酒は馴染めないものだったのでは」と述べた。
旧メルシャン軽井沢ウイスキー蒸留所跡地近くの複合施設MMoPを会場に、約30人が参加した。
(左から德川家広さん、竹鶴孝太郎さん、橋脇正彦さん、オラ・ロパトゥスカさん)