余った食品を困っている人へ 地元有志がフードバンクの勉強会
企業や家庭で余った食品の寄付を受け、生活困窮者や福祉施設に無償提供する「フードバンク」の活動について理解を深めようと、軽井沢町の有志が2月21日、保健福祉複合施設「木もれ陽の里」で勉強会を開いた。NPO法人フードバンク信州の副理事長美谷島越子さんが、フードバンクの仕組みや県内の事例を紹介。地元住民ら約50人が参加した。
美谷島さんによると、寄付を受ける食品は缶詰、カップ麺、レトルト食品、菓子、米などで、賞味期限まで1ヵ月以上あり未開封のもの。食品を提供してもらう方法の一つとして、職場や学校、イベント開催場所など、人が集まるところに拠点を設置し周知する「フードドライブ」の活動を紹介した。
フードバンク信州が昨年4月から今年1月までに、寄贈を受けた食品は計約14300kg。地域の生活就労支援センター(まいさぽ)を通じ、県内の生活困窮者や社会福祉施設、経済的に厳しい家庭の子どもの学習支援や食事提供を行う「信州子どもカフェ」などに配布された。
美谷島さんは「フードバンクは食品ロスの削減、困窮者支援につながる。食を通じ地域の中に支え合いの仕組みを作ることが一番の目標」などと説明した。
今回の勉強会は、長野市で昨年行われたフードバンク信州のセミナーに参加した借宿の土屋一恵さんが中心となり、軽井沢でも活動を広めようと企画。土屋さんらは3月22日、「フードバンク軽井沢」の立ち上げに向けた会合を、木もれ陽の里で開く。「興味のある方は積極的に参加してほしい」と呼びかけている。時間は13時半から。問い合わせは土屋さん(TEL080-1125-1928)まで