G7交通相会合、軽井沢で開催
先進国7カ国(G7)の交通相会合が9月23日から3日間にわたり、軽井沢町で行われた。世界的に開発の進む自動運転に、議論の焦点が当てられた。
24日には自動運転と交通インフラ整備に関する2つの会議をもとに、「G7長野県・軽井沢交通大臣会合宣言」を採択。自動運転については、早期実用化に向けて各国が協力してリーダーシップを発揮し、産学官が連携する姿勢を示した。前回の交通相会合で挙げられた国際標準化の推進やデータ保護、サイバーセキュリティの確保などの諸課題に加え、新たに自動運転中の運転者の安全を確保する「ヒューマン・マシン・インターフェイス」や、自動運転の社会的な受容性についての研究の必要性を強調。課題を詳しく検討するためワーキンググループの設置を決めた。
交通インフラについては、投資財源として官民連携方式(PPP)や利用者負担などの導入の奨励や、ICT(情報通信技術)活用の重要性についても言及があった。
議長を務める石井啓一国土交通相は23日の交通相会合開幕前に、軽井沢町で1月に発生したスキーバス事故現場で献花を行った。24日会議後の記者会見では、「自動運転技術が安全性の向上に寄与し、悲惨な事故が二度と起こらないことを改めて強く決意し、今回の会議に臨んだ」と述べた。軽井沢町での開催意義については、「(軽井沢の)奥深い魅力を世界中に知ってもらう機会となった。大臣の中には、『次回は家族で訪れたい』という声もあった」と話していた。