プリンスホテル、千ヶ滝に所有の水力発電施設を改修、8月1日より稼働
プリンスホテルが改修を進めていた千ヶ滝東区の水力発電施設が8月1日、「プリンスエナジーエコファーム軽井沢水力発電所」として本格稼働を始める。7月29日の修祓式後、試験稼働のため、同社の赤坂茂好代表取締役社長がスイッチを入れると、流れ落ちた水が水車を回し発電を始めた。
同社が1951年に建てた水力発電所は当時、千ヶ滝地区の分譲地へ電力を供給。電力需要の増加にともない、1986年からは中部電力と連携運転し、西武グループ施設などに電力を供給していた。同社が1977年から2007年まで営業した軽井沢千ヶ滝温泉ホテルでは、使用エネルギーの約40%を同発電所がまかなっていた。
2015年2月から今年7月にかけ、導水路、発電所、配電線ルートなどを全面的に改修。改修費は約6億円。約40mの高さから流れ落ちる湯川の水が、発電機直結の水車を回し発電。水はそのまま湯川に戻る仕組みだ。施設の運営、管理は同社で行い、発電した電力は全て中部電力に売電する。
改修により、発電容量はこれまでより約15%増加し199kw(一般家庭約60世帯分)。24時間稼働で、年間の発電量は約148万kWh、年間発電売り上げは約5000万円を見込んでいる。赤坂社長は「軽井沢にマッチしたエコな発電で、社会貢献に繋げたい。地元の子どもたちにも見学してもらい、発電事業の学習に役立ててもらえたら」と考えを示した。