野生グマの冬眠明け 「例年より早い可能性」
野生動植物の調査研究および保全活動を行うNPO法人ピッキオが、「今年は野生グマの冬眠明けが早い可能性がある」と発表した。
山本俊昭日本獣医生命科学大学准教授とピッキオ保全事業スタッフの玉谷宏夫さんらが、1999年から2012年にかけて、軽井沢町周辺のツキノワグマの冬眠入り日・明け日を調査。結果を分析したところ、3月の平均気温が高く、前年のミズナラのドングリが豊作である場合、オスの冬眠明けが早くなる傾向にあることが分かった。今年3月の町の平均気温は2.2度と例年の0.5度より高く、2015年秋のミズナラのドングリも豊作だったことから、冬眠明け日が例年の4月17日頃より早くなるのではないかとしている。
ピッキオスタッフは、「『まだクマは冬眠しているだろう』と油断せず、音の出るものを携帯するなどの対策をしてほしい」と注意を呼びかけている。
写真提供:ピッキオ