バス転落事故から3ヶ月 現場近くで安全運転、シートベルト着用呼びかけ
スキーツアーの大学生ら15人が死亡したバス転落事故から3ヶ月となった4月15日、軽井沢署と安中署が合同で、事故現場近くに「交通指導所」を設け、安全運転を呼びかけるチラシやポケットティッシュなどを運転手らに配った。
この日は4月6日から一斉に始まった「春の全国交通安全運動」の最終日。両署の署員や、安中市と軽井沢町の交通安全協会、行政関係者、国土交通省関東地方整備局の職員ら約50人が参加した。
指導所の開所を前に、参加者は事故現場で黙祷。軽井沢署の塩入一清交通課長から事故の状況などを聞いた。事故直後の救助活動について、塩入課長はバスが転落した斜面は不安定で滑りやすく、一人を担架にのせて運び出すのに4~6人がかりだったと言い「気温は零下だったが、救助隊の身体からは汗で湯気が出ていた」と振り返った。
交通指導所を設置したのは、事故現場から約200m下った「国土交通省高崎河川国道事務所軽井沢除雪ステーション」前。峠へ向かうクルマには「この先は急カーブが続く山道。安全運転を心がけてください」。観光客らを乗せたバスの運転手には「乗客へのシートベルト着用の呼びかけをお願いします」などと、チラシを配りながら呼びかけた。
これから行楽シーズンを迎える。軽井沢署の井出純彦署長は「交通渋滞が発生すると、どうしてもイライラしてしまう。軽井沢に来る方は早めに出発し、余裕のある運転を心がけてほしい」と話した。
長野県内の交通事故による死者数は今年1月1日から4月14日までで45人と、昨年同時期と比べ33人増加している。