町内の日本人別荘第一号、「八田別荘」初めての見学会

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 軽井沢町は6月19日、軽井沢町に日本人が建てた最初の別荘「八田別荘」の見学会を初めて開いた。八田家が三代にわたり数年前まで利用してきたが、手放されることが決まり2014年12月、町が建物と土地を合わせ1億8千万円で取得した。

 建物は木造2階建て延べ135㎡で、敷地は593㎡。海軍将校を務めた八田裕二郎が1893(明治26)年、地元の大工の設計により建築した。13.5畳の和室や板の間、女中部屋などがある。

 見学会では、軽井沢ナショナルトラスト会長の大久保保さんと、軽井沢町教育委員会の職員が案内役を務めた。大久保さんは「八田別荘」について、「当時の姿で軽井沢に残っている別荘としては最も古い」と説明。増築した形跡が見られることから「建てられた当初は今よりもっと小さかった」。湿気対策のため、基礎を高くし風の通りをよくしているとし、「だから今の状態を保てている」と話した。
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 鶴溜に別荘のある千葉県の堀田博司さんは「建てられた当時は豪華だったかもしれないが、今見ると非常に簡素という印象。貴重な建物をこれからも保存してもらいたい」。見学会に会わせ、藤巻進軽井沢町長も「八田別荘」を訪問。今後の具体的な活用法について「店舗などに入ってもらって営業するというより、町がしっかり管理し、公開しながら存在を伝えていくことが大事かなと思う」と話していた。

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