浅間山、5年ぶり噴火警戒レベル2に
気象庁は6月11日15時半に、浅間山の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げた。火山性地震の多い状態が続いていること、二酸化硫黄の放出量が急増したことなどから判断した。噴火警戒レベル2は2010年4月15日以来、約5年ぶり。
浅間山は、4月下旬から山頂直下のごく浅いところを震源とする体に感じない火山性地震が多い状態が続いている。6月7日には1日あたり87回を記録し、2010年2月13日以来80回を超えた。
1日あたりの二酸化硫黄の放出量は6月8日に500トン、6月11日に1700トンと急増。1500トンを超えたのは2009年12月8日ぶり。噴煙量もわずかに増加傾向で、噴煙の高さは300m以下で推移している。
浅間山火山防災連絡事務所は17時半から会見を開き共同取材に応じた。大塚仁大所長は「山頂火口から2kmの範囲では、大きな噴石に警戒が必要。2kmより外の住民生活に影響はないが、風下では降灰、小さな噴石が降る場合がある」と注意を呼びかけていた。
(写真:取材に応じる大塚仁大所長)