IAKと松本大学共同調査 外国人観光客が散策しやすい町目指す
軽井沢国際交流協会(IAK)は来年3月までの1年間、松本大学総合経営学部観光ホスピタリティ学科益山代利子教授のゼミと共同で、外国人ツーリストの視点に立った軽井沢観光の価値に関する調査を行う。益山教授が軽井沢町出身で、IAK会員だったことで両者が結びついた。
IAKは昨年、70ヵ国から約1000人の外国人が集った「世界マチュア・ゴルフ選手権大会」の期間中、選手やスタッフらの宿泊先だった軽井沢プリンスホテルのロビーにインフォメーションデスクを開設。軽井沢町の案内や旅行情報の提供などに当たった。そこで外国人から「観光客向けのパンフレットには名所への行き方の記載がない」「街中に道標が少なく、地図を見ても現在地がわからない」などの声を聞き「軽井沢は外国人にとって街歩きを楽しみづらい」と痛感した。
今回の調査で、外国人ツーリストの目から見た軽井沢の価値、魅力はどこにあるかを検証し、街歩きしやすい環境を整備するために何が必要か浮き彫りにしたい考えだ。IAK会員と益山教授のゼミ生17人(4年生9人、3年生8人)が月に一回程度、実際に軽井沢の町を歩きをながら、どんな点を改善したらよいか調べる。外国人が楽しめるための街歩きのしおりも制作する予定だ。
4月11日、軽井沢町観光振興センターの会議室で交流パーティーがあり、IAK 会員や学生ら約30人が親睦を深めた。益山教授は「外国人をもてなすインフラの面で、白馬や安曇野などに比べると、軽井沢は遅れをとっている。外からの目線で軽井沢の価値を高める活動ができたら」と話した。
軽井沢国際交流協会は2012年、町民有志により結成されたNPO法人。会員数は現在約160人で、軽井沢滞在の外国人への情報提供や支援、親善交流などを行っている。