あさま山荘事件慰霊式典 殉職した2警官しのぶ
軽井沢町防犯組合連合会は2月28日、1972年2月のあさま山荘事件で殉職した警察官2人の慰霊式典を、現場近くの南軽井沢の顕彰碑「治安の礎」前で開いた。昨年から警察関係者以外の一般の参列も呼びかけていて、今年は約40人が出席。黙祷をささげ、顕彰碑に献花し殉職した警官をしのんだ。
参列に訪れた馬取区の佐藤豊さんは事件当時、現場付近で土のう作りや雪かきをするなど警察に協力。「今でも当時のことを思い出す。炊き出しの料理がすぐ凍ってしまうほど寒い日だった」と振り返った。
御代田中学3年の小井土雅佳君は、同級生の小山寛至(かんじ)君と初めて式典に参列。本であさま山荘事件について知り、どうして事件が起こったのか興味を持ち調べている。「40年経とうと遺族の方の悲しみが消えることはない。事件を風化させてはいけない」と話した。
事件は、連合赤軍メンバー5人が1972年2月19日、人質を連れて保養所「あさま山荘」にろう城した。28日に機動隊が突入し人質を無事救出、犯人全員を逮捕。10日間の攻防で、現場を指揮していた内田尚孝警視長と高見繁光警視正と民間人1人が死亡した。慰霊式典は、事件翌年に建てられた顕彰碑「治安の礎」前で、毎年行われている。