2年に1度の防災訓練で初めて水害を想定 住民ら650人参加
軽井沢町は9月27日、局地的な大雨が引き起こす土砂災害などを想定した防災訓練を、軽井沢浄化管理センターなどで行った。訓練は2年に1度の実施。これまでは浅間山噴火時の訓練が中心だったが、初めて水害を想定した。
松本駐屯地の陸上自衛隊員、軽井沢消防署員、消防団員や、鳥井原、油井、塩沢の区民ら31団体約650人が参加。地区住民は土のう積み作業や、消火器を使った初期消火活動を体験。救急救命の訓練では、軽井沢消防署員が毛布を使った担架づくり、心臓マッサージやAEDの使い方などを指導。腕や足から血が出ているのを確認した場合の対処方法では「紐などで縛って血をとめると、そこから先の細胞が死んでしまう。出血部分をきれいなタオルで押して圧迫するように」と教えた。
土砂により倒壊した家屋や、巻き込まれた車両から負傷者を救出する訓練では、はりつめた空気の中、自衛隊員や消防署員が声を掛け合いながら、車両のフロントガラス、屋根部分を器材で切り落とし、負傷者を運びだした。
訓練終了後のあいさつで藤巻進町長は「近年、土砂災害で多くの犠牲者が出ているが、当町も人ごとではない。災害を防ぐのは難しいが、訓練を重ねることで減災につなげたい」と話していた。