特定外来生物「アレチウリ」ゴミ袋8つ分、ボランティア団体ら駆除
軽井沢町で自然環境の保全に取り組むボランティア団体「軽井沢サクラソウ会議」は6月17日、油井地区で確認された特定外来生物「アレチウリ」の除去作業を行った。同会議の会員や町生活環境課、町社会福祉協議会の職員、油井地区の住民ら20人が、1時間半かけてゴミ袋8つ分のアレチウリを抜き取った。
アレチウリは北米原産のウリ科の一年草で、キュウリに似ている。葉や茎に白毛やトゲがあり、9月下旬に熟す果実は星形で、やはり硬いトゲがついている。育つスピードが早く、長いツルと20cmほどに育つ葉が、低木や他の在来植物を覆って枯らしてしまうことから、長野県も駆除運動に取り組んでいる。
町生活環境課が、2013年の「広報9月号」で「アレチウリを見つけたら連絡を」と呼びかけたところ、10月に地元住民から通報があり、油井地区の農地約330㎡の斜面一面にアレチウリが発見された。既に果実がなり、種子を運んで広げてしまうおそれがあったため、今年の芽生えまで待って駆除することになった。
除草剤や機械を使うと、サクラソウ、ツルカメバソウなどの在来植物にも影響が出ることから、除去はすべて手作業。参加者が横一列に並び、一斉に上方へ登りながら手で抜いた。芽生え時期は10月まで続くため、同会議は少人数で月一回は見回って駆除作業を行っていくという。
アレチウリは、町内では2012年に杉瓜の林道で初めて確認。茂沢のゴルフ場、鳥居原の農園でも見つかり、今回の場所が4カ所目。同会議事務局長の今城治子さんは「町内の他地域にも広がっていることが考えられる。アレチウリかどうか疑わしい植物があれば確認に伺うので、ご連絡ください」と呼びかけている。問い合わせは、軽井沢サクラソウ会議(TEL0267-48-3512)まで。
(写真左下:アレチウリ)