狭い雪道のイノシシに注意 宣教師のランディスさん、スコップで撃退
旧軽井沢で2月17日、雪かき中にイノシシに襲われる被害が相次いだ。軽井沢町は18日夕方の町内放送で「イノシシを見かけたら早めに避難するなど、十分注意するよう」呼びかけた。積雪により道幅が狭いところでイノシシと遭遇すると、逃げ場もないため注意が必要だ。
旧軽井沢に住む宣教師のランディス・レイさんは2月17日15時頃、夫人と2人でヴォーリズレーンの雪かきをしているときにイノシシの突進を受けた。人が通れる50cmほどの道を作ってあった先、30mほどのところに黒い物体を発見。近づいてきてイノシシと分かったが、両側に80cmほどの雪が積まれていて逃げ場がなく、ランディスさんは3度突進を受けた。3度目には雪かき用に持っていた鉄製のスコップで応戦。血を流しながらイノシシは来た道を引き返したが、ヴォーリズレーン上方で雪かきをしていた女性が、同じイノシシの突進を受けた。
ランディスさんは転倒するなどし、左太ももと右ふくらはぎを打撲。夫人も右の足首を切る傷を負った。太ももを3cmほど切る傷を負った女性は、歩くのが困難だったため、ランディスさんの自宅にあったトボガンぞりに乗せ、雪の上を滑らせて、旧軽井沢の個人病院まで連れて行ったという。
ランディスさんは「これまで何十回とイノシシを見ているが、攻撃されたのは初めて。雪で逃げ場が無かったし、いつもと違う景色にイノシシも興奮していた」と話した。
写真右上:イノシシを撃退したランディスさん。
写真左下:イノシシの血が雪の上に残る。