作曲家の周防義和さん特別講義 軽井沢高生、映画やCMの音楽効果を学ぶ
軽井沢高校は2月12日、映画やCMの音楽を手がける軽井沢町在住の作曲家周防義和さんの特別講義を開いた。町内の文化人などを講師に招く「軽井沢高校ならではの教育活動」の一環として行われ、この日は音楽の授業を選択している2年生18人が受講した。
周防さんは、ルーヴル美術館に使われた東芝のLED照明のCMなど、自身が携わった作品を流しながら、CM音楽の果たす役割について説明。「音楽を入れることで、注意を引き付けたり、長く感じさせる心理的な効果がある。何気なく流れている30秒のCMも、細かい計算のもと作られている」と説明した。続いて、音楽を担当した映画『鴨川ホルモー』の一場面を見せながら、「登場人物に専用の曲を作って、シーンごとに使うと、話の筋が分かりやすくなる」などと、映画音楽の効果について話した。
異なる楽器で演奏した同じメロディーを、映画の場面に応じて使い分けていると知り、生徒の櫻井貴子さんは「同じ曲が全く違う印象になるのに驚いた」と話していた。
周防さんはこれまでに約1200本のCM音楽、約20作品の映画音楽を手がけ、1997年には映画『Shall we ダンス?』で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。2003年に東京から軽井沢へ移住。「経験を生かし、地元の若い人に貢献したい」と、軽井沢高校では2010年より毎年、講師を務めている。