富岡市、安中市、軽井沢町が観光連携 4月に協議会を発足

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 群馬県富岡市、同安中市、軽井沢町の2市1町は12月26日、県境を越えた観光連携を図るため、2014年4月1日に広域観光連携協議会を設立させることを発表した。富岡製糸場(群馬県富岡市)で開いた記者会見には、2市1町の首長のほか、各市町の観光協会長らが出席した。

 広域観光連携協議会は2市1町の自治体、観光協会で構成。各市町にある歴史遺産を結ぶ観光ルートを整備するなどし、相互の誘客を促進させる考えだ。各市町には、日本で最初の官営模範器械製糸工場である「富岡製糸場」(富岡市)、煉瓦アーチ式の「めがね橋」を始めとした「碓氷峠鉄道施設」(安中市)、多くの著名人が訪れた木造純西洋式ホテル「旧三笠ホテル」(軽井沢町)といった、日本の近代化の象徴ともいえる歴史遺産があり、いずれも国の重要文化財に指定されている。

 主旨説明をした藤巻進軽井沢町長は「2市1町の重要文化財を広く周知することが第一。観光ルートを作り、行き来しやすい交通体系を整えたい」と話し、観光面以外でも「職員、市民同士の交流も深めていく」と続けた。

 2014年の世界遺産登録を目指す、富岡市の「富岡製糸場と絹産業遺産群」は今年9月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)による現地調査を終えた。岡野光利富岡市長は「イコモスからは良い評価を得たと聞いている。世界遺産登録を見据えたまちづくりを進めるとともに、2市1町の相互交流が発展することに期待したい」と話した。

 一方、岡田義弘安中市長は、観光連携を機に横川ー軽井沢間の鉄路復活に力を入れていくことを強調。「夢をもう一度形にして、観光革命を起こしたい。そのためには、2市1町の連携がきわめて重要になる」と話した。鉄路復活について、藤巻町長は「軽井沢町としても好ましい話。お手伝いできれば、実現に向け協力させてもらう」と応じた。

(写真:富岡製糸場前で、2市1町の首長と観光協会長、キャラクターが手を取り合う)

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