全国各地のイメージ曲創作 別荘住民の麻生さん、軽井沢で初めての演奏会
軽井沢に別荘のある元商社マン・麻生英臣さんが作った全国各地のイメージ曲を、知人の音楽家が演奏するコンサートが10月28日、サァラ軽井沢で開かれた。フルートとピアノの調べに、約20人の観客が耳を傾けた。
麻生さんが趣味で曲づくりを始めたのは約30年前。勤務していた大手商社からの出向先で、地方の伝統文化を調査した際「音楽を地域活性のツールにしよう」と、思い立ったのがきっかけ縺 った。これまでに約40曲を創作した。2004年には、追分宿を舞台にした「信濃追分 分去れを右へ」を作曲。江戸を追われて蜉 賀を目指す若侍が、追分宿に立ち寄ったことを想定し、心情をメロディーにした。
コンサートはフルート奏者の井上昭史さんと、井上さんの妻で、編曲を担当したピアニストの井上真美さんが演奏。軽井沢で初披露となった「信濃追分 分去れを右へ」のほか、東京スカイツリー完成を祝って作ったワルツ「隅田川の青空」、五木寛之さんの小説『朱鷺の墓』からインスピレーションがわいた「新潟オロシア岬」など、麻生さんの曲を中心に13曲を奏でた。哀愁漂う音色に、目を瞑って・?きながら聞き入る聴衆もいた。
コンサートを終え、麻生さんは「軽井沢には代表曲がない。次は軽井沢をイメージした曲を創作したい」と挨拶。友人と2人で訪れた追分の女性は「力強くも温かい演奏が邏 晴らしかった。麻生さんの挑戦する力と情熱は、とても75歳と思えない」と感嘆していた。
(写真左下)
演奏会で挨拶する麻生英臣さん。