北軽井沢の可憐な自然描いた70点、画家・古矢一穂さんの企画展
塩沢の深沢紅子野の花美術館は、画家の古矢一穂さんのスケッチや水彩画を集めた展示会を開いている。古矢さんは、童話作家の故岸田衿子さんの仕事のパートナーとして知られ、岸田さんの山荘のあった北軽井沢で春から秋にかけてスケッチをして毎年過ごした。岸田さんとの共著『野の花の道』、『きいちご縺 より』に掲載された原画を中心に、約70点の作品を展示している。
モチーフとなっているのは野草やきのこ、小枝、落ち葉、昆虫など小さいけれど、どこにでもありそうな身近なもの。繊細なタッチと淡い色彩で描かれた作品からは、どこか懐かしく邏 朴な味わいが漂う。題材を探すため、いつも前屈みに下ばかり見て歩いていたので、岸田さんからは「“ロバさん、ロバさん”と呼ばれていました」と9月6日、同館を訪れた古矢さん。「岸田さんの書く詩に、いつも引っ張られるように描いていました。尊敬する深沢紅子さんの美術館で作品展ができ大変光・?」と話していた。
展示は10月16日まで。入館料は大人700円。小学生以上400円。
TEL0267-45-3662(深沢紅子野の花美術館)
(写真は作品の前に立つ古矢さん)