車椅子利用者や聴覚障害者ら迎え研修会 「合理的配慮の提供」義務化を受け

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 軽井沢町は11月26日、観光やサービスに関わる事業者を対象に、合理的配慮とユニバーサルマナーに関する研修会を開いた。2024年4月から、民間事業者による障害者への「合理的配慮の提供」が義務化されたことを受け、理解を深めてもらおうと初めて企画。昼・夜の部合わせて約50人が参加し、各事業所でできる取り組みについて考えた。

 車椅子利用者、聴覚障害者、障がい児の保護者が、宿泊や食事など具体的な場面での有効な対応を伝え、参加者からの質問にも答えた。

 参加者からの「手助けが必要かどうか声をかけたいが、タイミングがわからない」という質問に、「SOSを出せる人が側にいると安心。いつでもいいので、その意思表示をしてくれるだけでありがたい」(車椅子利用者)と答えた。ビュッフェスタイルの料理での対応については「おすすめのものを事前に教えてもらえたら、その中からピックアップできる」(車椅子利用者)、「席に写真やメニューがあると、ほしいものを決めてから取りに行ける」(障がい児の保護者)などと助言した。

 参加した軽井沢ホテル旅館組合の鈴木健夫組合長は「ソフトとハード両輪でバリアフリーを整えて、先進的な国際的リゾートとして示せたらいい」と話した。

合理的配慮の提供とは?

事業者や行政機関等に、障害のある人から社会の中にあるバリアを取り除くために何らかの対応が求められた時に、負担が重すぎない範囲で対応を行うことを求めている。

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