重要文化財旧三笠ホテル オープン前最後の見学会

 軽井沢町教育委員会は8月24日、保存修理や新築棟の工事が進む重要文化財旧三笠ホテルで現場見学会を開いた。3回に分けて実施し計40人が参加。設計監理の担当者の解説を聞きながら、復原工事で屋根部分が完成した2カ所の車寄せ(屋根付き玄関)や、施設内部の漆喰塗りなどを間近で見学した。

 車寄せは大正末期にあった中央と左翼の2カ所に復原。当時の写真や図面のほか、建物本体に残る痕跡を調べ、部材の大きさや屋根の勾配などを割り出した。

 2019年12月末の休館以降、現場見学会は5回目で今回が最後。初参加の男性は「窓枠などは以前のものが使われている。オープンしたらまた訪れたい」と話した。

 全体工事は25年6月に完了予定で、同年10月のオープンを目指す。エレベーターやトイレを備えた新築棟を併設。ホテル創業時からの変遷を紹介する展示室のほか、かつてのスイートルームも再現。カフェ、ミュージアムショップ、2つの貸室なども設置する。指定管理者制度を導入するにあたり、町は議会9月会議に条例改正案を提出している。

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条例案によると、入館料は個人一般で一回1000円としている。

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