天然カラマツのあった景観伝える 浅間神社の案内看板リニューアル
追分宿の浅間神社に、樹齢220年の天然カラマツがあったことを示す看板が3月15日にリニューアルされた。これまでは、パウチした紙を木製の看板に貼り付けた簡易的なものだったが、設置から10年を迎え腐食や汚れが目立ってきたことから、町が新たに作り直した。
天然カラマツは1793年、芭蕉句碑が境内に建立された際、句碑の隣りに残る梨の木とともに植樹されたもの。上方に枯れ枝があったことから、追分区が2012年夏に剪定を軽井沢町に依頼。13年1月、上方の幹内部に空洞を確認した町が危険木と判断し、根元近くから伐採した。お盆時期は同カラマツの隣りに櫓が建ち踊りの輪ができるなど、地元でも親しまれてきた存在で、あとから伐採を知った一部区民からは非難の声もあった。カラマツの幹の一部は後日、浅間神社に奉納され、追分公民館にも設置。芭蕉句碑の隣りには、幹がテーブルに加工されて置かれている。
10年前に看板設置を町に依頼し、新看板の文面作成にも協力した追分の80代男性は「立派な看板ができてよかった。カラマツのすばらしい景観があったことを後世の人にも知ってもらえる」と語った。
芭蕉句碑の隣り、カラマツの幹で作ったテーブルの前に設置された新看板。