野生鳥獣の被害や捕獲状況など報告 「クマの出没増は、凶作年の3~4年後」

 軽井沢町は3月26日、野生鳥獣の被害や捕獲の現状について報告しあう「有害鳥獣被害予防対策協議会」を開き、情報を共有。動物対策にあたる各機関がそれぞれ現状を説明した。

 ニホンザル対策を担う町によると、町内に生息する群れの頭数は20頭。町北側の国有林を目標地点に定め追い払いを続けているが平成28年以降、活動エリアは千ヶ滝、星野、鶴溜、三笠パークなど限られた別荘地に依存。「現状の追い払いを続けていいのか。環境省や県と相談し新たな対策を講じるときがきているのでは」と提起した。

 町の委託でクマ対策を担うNPO法人ピッキオは、クマの出没に大きく影響するどんぐりの結実を、町内や周辺の54カ所で毎年調査している。大凶作の年は栄養が十分でないため、母グマが翌年に出産を持ち越すことがあるという。その子らが2年後、母から巣立つため「大凶作の年の3~4年後に出没が増える」という。ピッキオの調査では2020年にどんぐりが大凶作で23年の出没はやや多かった。24年も平年よりも多い出没を予測しているという。

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結実調査の様子。

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