冬季デフリンピック出場の小川さん 「ろう者のカーリング、知ってほしい」
トルコのエルズルムで開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会「第20回冬季デフリンピック競技大会」(3/2~12)に、発地の小川佳代さんがカーリング女子の日本代表選手として出場する。
小川さんは3年前、子どもの進学を機に東京から軽井沢へ移住。家族でカーリング体験に訪れた軽井沢アイスパークで、デフカーリングのチームが月に一回練習していると聞き、早速次の練習日に足を運んで以来のめり込んだ。
デフリンピックのカーリング競技のルールは、健常者と全く一緒。声の意思疎通ができないため、試合中もカーリング専用の手話で指示や戦術確認などを行うという。小川さん以外のメンバーは、一人が東京、もう二人は兵庫在住のため、アイスパークで4人揃って練習できるのは1~2カ月に一回。オンラインでもミーティングを重ねている。小川さんは3人の子育て中。仕事の昼休みなど隙間時間に、アイスパークへ行き個人練習に励んでいるという。
2月22日、町長を訪問し手話通訳者を通じ「練習の成果を発揮してきたい。他のろう者の方にもカーリングに興味を持ってもらうきっかけになったら嬉しい」。町長は「何より楽しんで、表情で元気を伝えてもらいたい」とエールを送った。
大会には30カ国から選手約500人が出場し、6競技を行う。日本の女子カーリング競技出場は初めてで、計8チームが出場する。
大会への意気込みなどを、手話で伝える小川さん。