ウクライナから避難したチェリスト母娘が公演
故郷の音色、大賀ホールに響く
軽井沢大賀ホールは10月22日、ロシアによる侵攻にともないウクライナから日本へ避難している、ともにチェリストの母娘テチアナ・ラヴロワさんとヤーナさんのリサイタルを開いた。
2人はピアニストの林絵里さんとともに、親交のあるウクライナの現代作曲家アルマッシの「無伴奏チェロ組曲」などを演奏。来場者は美しい旋律に聞き入った。
アンコールで登場すると、「友人のおかげで日本に来ることができた。日本のみなさんの温かな支援に大変感謝している」(テチアナさん)と述べ、ウクライナ第二の国歌ともいわれる「メロディー」を奏でた。
夫婦で訪れた旧軽井沢の別荘住民(70代男性)は「2人の演奏は力強く、音楽を通じてウクライナの人の気持ちが伝わってくるようだった」。公演後の取材にテチアナさんは、「より早く戦争が終わり、ウクライナがさらに素晴らしい国へ発展する日が来るのを願っています」と涙ぐみながら、故郷への思いを語っていた。
公演はウクライナ支援のため企画され、チケット代金の50%が在日ウクライナ大使館に寄付される。
公演を終えた直後のテチアナ・ラヴロワさん(左)とヤーナさん(右)。