「ベアドッグ」の活動を紹介する児童書、小学校へ寄贈
軽井沢町の委託でクマ対策にあたるNPO法人ピッキオの「ベアドッグ」(クマ追い払い犬)の働きについて紹介した、児童向けの本『クマが出た!助けてベアドッグ』(岩崎書店)が出版された。ピッキオの田中純平さんがハンドラー(訓練士)を務める、メスのベアドッグ「タマ」の仕事ぶりにスポットをあて、初めて軽井沢で成功した繁殖や子育ての様子なども追った。ピッキオの活動に共感し、2001年から取材を続ける著者の太田京子さんは「どうしたら人とクマが共生できるか考えてほしかった。沢山の思いをベアドッグの背中に乗せて書きました」。
ピッキオは毎年、クマの生態や遭遇したときの対処法などを伝える授業を行っている縁で、町内4小学校に本を寄贈。田中さんは9月24日、タマとともに西部小学校を訪れ、「授業だけでは伝えきれない取り組みが書いてあるので、多くの児童に読んでほしい」と、児童会長の小松央十和さんに本を手渡した。小松さんは「クマはやっぱりこわいけど、理由があって人里に出てきている。安心して人間もクマも暮らせるようになったらいい」と話した。
(ピッキオ、アマゾンなどで販売。A5判152ページ。1430円。)