館内を静かに彩る野の花 

2009_topics_murou.jpg 床の間には、町内で見ることができる山野草が生けてある。レンゲショウマ、キツリフネソウ、ミヤマセンキュウ、白山ギク、ススキ。
 室生犀星記念館の開館中、館内に生けられている楚々とした花。これらはすべて、軽井沢町内に自生する野の花だ。生けているのは茶花の師匠、東畑白鴦(はくおう)さん。同館の裏に別荘があり、子どもの頃から軽井沢の野の花に親しんできた。別荘の庭で摘んだ花で茶花の稽古を行い、館内に合う作品を飾っている。その時の気候で花持ちが変わるので、様子を見ながら手直しや生け直しも行う。別荘滞在中にボランティアで花を生け続けて約10年。「その季節で最初に咲きだした花を入れて、季節感を出すようにします。軽井沢は野の花の種類が多いので、道を歩いているだけでも楽しいですよ」と、東畑さん。

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