映像と語りのライブや朗読、合唱、座談会... 立原道造の足あとたどる催しに700人
軽井沢ゆかりの作家らによる座談会。この日のイベントは聴講希望者が定員超えしたため、町内3カ所でもライブ中継され、約35人が楽しんだ。
24歳で急逝した詩人で、建築家の立原道造(1914-39)と軽井沢のゆかりを紹介するイベント「立原道造の浅間山麓」(主催:町、軽井沢文化協会などでつくる実行委員会)が10月27日、軽井沢大賀ホールで開かれ、約700人が訪れた。
開幕は立原の生涯をたどる映像ライブ。日本ペンクラブ会長の吉岡忍さんが脚本を担当した語りと、ヴァイオリン演奏で演出した。作家の下重暁子さんによる立原の詩集「萱草に寄す」の朗読、ソプラノ歌手や地元合唱団有志が立原の詩「のちにおもひに」などをうたう合唱もあった。
座談会では、軽井沢ゆかりの作家や、建築家らが立原作品との出合いや思い入れなどについて語った。
軽井沢在住の作家、小池真理子さんは、立原の恋愛観について「プラトニック一筋の男性だったと思う。純粋にロマンチックに突き進む熱情は、同時代に生きた中原中也とは真反対」と分析。軽井沢高原文庫館長で、作家の加賀乙彦さんは、初期の立原の詩について「精巧な写真機よりもっと精巧な、不思議な文章で表現している」。一方で、戦争の激しさが増し、自身の死が近づくにつれ「もう世の中を捨ててしまったような絶望の叫びになっていく」と解説していた。
開幕は立原の生涯をたどる映像ライブ。日本ペンクラブ会長の吉岡忍さんが脚本を担当した語りと、ヴァイオリン演奏で演出した。作家の下重暁子さんによる立原の詩集「萱草に寄す」の朗読、ソプラノ歌手や地元合唱団有志が立原の詩「のちにおもひに」などをうたう合唱もあった。
座談会では、軽井沢ゆかりの作家や、建築家らが立原作品との出合いや思い入れなどについて語った。
軽井沢在住の作家、小池真理子さんは、立原の恋愛観について「プラトニック一筋の男性だったと思う。純粋にロマンチックに突き進む熱情は、同時代に生きた中原中也とは真反対」と分析。軽井沢高原文庫館長で、作家の加賀乙彦さんは、初期の立原の詩について「精巧な写真機よりもっと精巧な、不思議な文章で表現している」。一方で、戦争の激しさが増し、自身の死が近づくにつれ「もう世の中を捨ててしまったような絶望の叫びになっていく」と解説していた。