議会ウォッチャーの11月メモ

 前号で町ホームページのプロポーザル(契約候補者・優先交渉権者の選定)審査結果の公表内容に不満を述べたが、その後、筆者が情報公開請求を行った結果、10月10日に町が評価ポイントの概要(税抜見積額を含む)を追加公開した。筆者の請求が少しでも良い影響を与えたのであれば幸いである。提出された資料(企画提案書等、計200ページ超)の一部を紹介すると、A社の評価が内容・費用ともに3位であることは妥当だと感じた。1位のB社(構築費税抜1528万円)と2位のC社(同1600万円)の評価には難しい点もあったが、おそらくCMSの操作性の容易さが決定打となったのではないかと推察される。3月に承認された構築費税込3000万円は、結果として過剰で不要であったとも言えるが、民間視点で高額である一方、自治体のホームページ構築という制約を考えれば、概ね妥当な範囲内に収まっている。一方、保守費については各社とも5年で税抜1200万〜1500万円と見積もられているが、今後、項目の増減や交渉内容により変わる可能性があることも忘れてはならない。何より重要なのは、ベンダーロックインを防ぐための対策が契約に盛り込まれることである。取材に対して、町も契約内容にこうした配慮を含むとの回答を得られたことは評価に値する。また、光谷CDO補佐官は審査員ではなかったが、オブザーバーとして参加し、補足や助言を行ったと聞いている。

 10月31日付の信毎1面に「先駆的な学び軽井沢に」という大見出しが掲載された。町は「オープンドアスクール」の開設を27年度に向けて検討を開始する方針である。23年度の県教委アンケートでは8つの市町村が「設置を検討したい」と回答しているが、具体的な議論が進んでいるのは当町のみである。県主導の会議では、上田や松本周辺での設置が見込まれているが、課題となっているのは人材・人員確保や財源の問題であり、多くの市町村が県の支援を求めている。しかし、現時点では県の支援が不透明であり、他の自治体が慎重な姿勢を見せるのも無理はないだろう。そうした状況の中、軽井沢町立中学校への併設校設置の検討は、軽井沢高校(県立)の存続を見据えた魅力化施策と関連している可能性もある。町は、中等教育の強化を図る一環として、この動きを進めているようにも思える。(文・赤井信夫)

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