議会ウォッチャーの12月メモ

軽井沢町議会を傍聴するいち住民のレポート

 定例会12月会議は7日から21日まで15日間の日程で行われている。11月21日の全員協議会(以下、全協)に引き続き、7日の本会議終了後の全協にて、令和6年度から8年度の町実施計画(以下、実計)の説明や質疑が行われた。実計は次年度以降の予算編成や事業実施の具体的指針である。

 町は来年4月に改組を予定。「情報推進課(DX推進係も新設)」「新庁舎周辺整備課」「共生社会推進係(総合政策課)」「人材育成係(総務課)」「環境政策係(環境課)」を設置。また、「スポーツ推進係」を観光経済課へ、「軽井沢高校魅力化支援係」をこども教育課へ、それぞれ移管する。交通政策係は住民課に残るが、改組に併せて同係を組織横断的な役割を持つ位置づけに変えたり、交通政策課への格上げを図るなど、交通対策や環境対策に更なる注力が必要ではないだろうか。

 よぶのる軽井沢の運行は3月末で終了する。町を含めた3者による共同運行の継続は予定しておらず、JRなど各社は民間のみでの運行は考えていないという。町は代替として、年間約4千万円の予算で、交通弱者向けのデマンドタクシ―補助事業を計画しているが、通常料金のタクシー代金補助に留まる。後継のデマンド交通案を調査研究中であるとは思うが、デマンド交通に関しては一歩後退した感は否めない。バス・鉄道などを含め、総合的な公共交通の再考・再編は急務であろう。

 病院関係では、経営強化と改善の2つのプランを作成中。年間約7億円の繰出金は、当町の規模で公立病院を経営する上では致し方ない面があると考えられるが、医療機器の更新なども重なり、莫大な予算が必要になる。

 教育関係では、公立の学校給食無償化との公平性を補うため、私立等小中学校食材費給付事業を3年で約5千万円の予算を計画。また、西部小学校校舎増築に令和8年度までで14億円強を計画している。

 まちづくり推進として、「中間支援組織」を新設する計画がある。「行政と地域の間に立って、社会の変化やニーズを把握し、地域におけるさまざまな団体の活動や団体間の連携を支援する組織」とのことだが、財源や権限を委譲することになるということは、その活動を監視する仕組みも必要になる。具体的な組織の形や仕組みは、今のところ未知数だ。

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