【お店の履歴書】中軽井沢を拠点に交通の要として町内を走る 軽井沢観光

 タクシーや観光バスで軽井沢の交通を支えている軽井沢観光。1964年、南軽井沢で行われた東京オリンピックの馬術競技での送迎をしたり、G20の際のVIP送迎をしたりと、町や消防団との連携をとりながら要人を含む様々な人の交通手段となってきた。その創業は1955年。創業者の柏木勇さんが3人の仲間でスタートした。「もともと堤康次郎さんの運転手をしていたらしく、千ヶ滝の別荘開発の頃に堤さんから『これからこの地域はタクシーが必要になる』と言われて始めたそうです。今は父の良夫が代表で私は3代目になります」と話すのは柏木智良さん。子供の頃からスケートセンターの送迎や別荘の御用聞きの手伝い、皇族の送迎を手がける家業を目にしてきた。

 自身が働き始めたのは1987年。アイスホッケーをやっていた縁から、長野オリンピックのカーリング競技の送迎も行った。窃盗犯の逮捕に貢献したという驚きの体験もあるという智良さん。「乗せた人が聞いていた犯人の特徴に当てはまったので、こっそり会社と警察に連絡して。上田に向かう途中で警察が来て逮捕されました。後から感謝状をいただきましたが今思うと少し怖かったですね」。

 軽井沢で電車を降りて最初の顔となるのがタクシードライバー。昔からマナーの徹底には力を入れ続けている。「これからも軽井沢のイメージを背負う気持ちを忘れず、安心安全第一で信頼される交通機関でありたい」と、展望を語る。

軽井沢町長倉2146 TEL0267-45-5408

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三代目の柏木智良さん。VIP仕様のグランエースで送迎をすることも。

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開業当時に使われていたフォード。当時はナンバーも「長野3 3178」と短かった。

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東京オリンピックの際に送迎に関わった証明と感謝状が事務所に飾ってある。

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