【お店の履歴書】米国ホームドラマが原点の オーダーメイド服

クチュール・マリ軽井沢

 昭和52年に東京で創業したクチュール・マリ軽井沢。当初はインテリア小物やレース製品を扱っていたが、来店客からはオーナーのマリさんが着ている洋服に注目が集まった。「子どもの頃に見た海外ドラマの服が憧れで、いつも自分で作った服を着て店に立っていました。するとお客様から『その服はどこで買えるの?』って聞かれて。自分で作っていると話すと『同じものを作って欲しい』と言われて作り始めたのが服を扱うきっかけです」。4歳から12歳まで童謡歌手という経歴を持つマリさんだが、母親がステージ衣装をデザインしていた関係で昔から服に興味があったという。「歌より洋服が好きで服飾の道を選び、デザイン学校と独学で勉強を続けてきました。型紙は全部残しているから何千パターンもあります。何かあったらこれだけを持っていれば生きていかれる」と笑う。

 子どもの頃から別荘がある軽井沢にはよく来ていたというマリさん。いつか住みたいという思いもあり、平成7年に軽井沢へ出店。観光客や別荘客が訪れ常連客も増えた。「購入いただいた服をお客様が着るというファッションショーをやったこともあります。今の場所に来たのは20年ほど前。先日来たお客様は私の実家近くの方で、東京の頃の店を知っている方でした。好きなものに囲まれた場所でそんな偶然の出会いがあって、やってきてよかったと思っています。欲しいという方がいる限り、楽しく服を作り続けたいです」と話す。

軽井沢町軽井沢1323-1355 TEL090-3528-8078

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