【軽井沢人物語】フリーアナウンサー・タレント 橋本志穂 さん
震災を機に手にしたフルート いつかは大賀ホールで演奏を
友人の軽井沢の別荘を訪問した際、湯川ふるさと公園の芝生広場を目にし「うちの犬をここで走らせたい」と、2009年に別荘を建てた。新型コロナ流行前までは月2回のペースで訪問。初日に食材を買い込むと、散歩以外の用事ではほぼ外出せず、犬中心の生活を送った。2匹のコーギーを2015年、21年に亡くし、今は愛犬そっくりのぬいぐるみを連れてくる。
「今からまた飼うと20年後、私は75歳。運転して病院に連れていけるかな、毎日3回の散歩できるかなとか考えてしまう。今は知り合いの犬と遊ぶのが楽しい」
東日本大震災で被災した人の心の支援で、女優の音無美紀子さんらと被災地を回り歌声を届ける「歌声喫茶」を2012年から継続。メンバーのアコーディオン奏者不在時、代わりに伴奏できるようにとフルートを始めた。
「最初は演奏の途中に『頑張って』と励まされていたのが、最近は『上手になったね』って。私の成長をみんなが見守ってくれている」
音感には自信があり「一度耳にした曲は、楽譜を見ずに吹けてしまうんです」。ものまねをトーナメントで競うテレビの特番で、本職の芸人らを次々と敗り優勝したことも。
マリンバデュオ「音舞人〜On My Beat〜」と、尺八・三味線のユニット「HIDE×HIDE」が競演するコンサート「花鳥諷詠」(8/16、軽井沢大賀ホール)の司会を務める。音舞人の公演を最初に観たときは、2人の音と動きに度肝を抜かれた。
「右へ左へシンクロして踊るように演奏する姿が、アトラクションを見ているようで興奮しっぱなし。当日は、トークも上手な『HIDE×HIDE』との掛け合いも楽しみです」
公演前にはロビーで、ピアノ奏者とともに自身もフルートを演奏する。
「憧れの大賀ホールのステージ演奏まであと一歩。フルートでお仕事していけたら嬉しいですね」
福岡県出身。大学卒業後、福岡放送のアナウンサーに。退社後は様々なテレビ番組に出演。夫はお笑いタレントのガダルカナル・タカさん。自他ともに認める仲の良さで、軽井沢では2人でゴルフやスキーを楽しむことも。
「お互いの友だち付き合いに干渉し合わないし、付かず離れずが円満の秘訣かもしれません」
今後は犬と一緒だと行けなかった友人おすすめの店に足を運んだり、これまでとは違う軽井沢を満喫するつもりだ。