【軽井沢新聞4月号】「300㎡以上の木竹の伐採」実態を調査 広域伐採に目を光らせる

 軽井沢町は4月から、自然保護対策要綱で規定している事前協議が必要な「300㎡以上の木竹の伐採」について、協議した通り植栽などを行っているかどうか、専門家とともに調査を始める。3月21日に開いた、改選後初の軽井沢町自然保護審議会(委員20人、任期2年)で、土屋三千夫町長や環境課職員が説明した。

 これまでは、事前協議後の実際の伐採や植栽については調査が及んでいなかった。申請、事前協議を行えば要綱の規定を守ったことになり、「自然保護対策要綱の遵守率100%」を謳ってきたが、「実態としての遵守率を上げていくことに取り組む」(土屋三千夫町長)という。また、要綱の規定を知らない業者が、申請・事前協議を経ずに開発を進めてしまうケースなどに対応するため「樹木を広く伐採しているのを見かけたら情報を寄せてほしい」と環境課職員が委員に協力を求めた。伐採面積や町に申請があるかどうかなどを確認するという。

専門家とともに環境再生へ

 町は4月から植生学の専門家、蛭間啓さん(ひるま植生Salon代表)を非常勤で雇用。樹木の伐採や植栽、更新などについて指導を受けたり、相談に乗ってもらうほか、同審議会内に設置する、軽井沢町版レッドデータブック策定検討部会の専門委員にも加わってもらう。専門人材を活用することで「環境基本計画の具現化、自然環境の保全と再生、街並の保全を進めていく」(環境課)という。

2404_news_sizen.jpg

自然保護審議会で審査する「緑の景観賞」は、自然環境の保全、景観の形成に寄与している事業を認定。今年は7月12日まで募集している。写真は、第12回優秀賞のハンナフラガーデン。

関連記事