「手話言語条例」求める請願採択
聴覚障害者の暮らしやすい町へ
軽井沢町議会は6月10日の本会議で、「町手話言語条例」の制定を求める請願を全会一致で採択した。請願では、地域での手話に対する理解がまだ深まっていないとし、手話を使いやすい環境づくりに向け、独自の条例で町の責務と住民の役割を明らかにするよう求めた。住民が手話に親しみ学ぶ機会の提供や、町の公共施設への音声同時翻訳・読み上げソフト付きのタブレット端末設置など、具体的な項目も挙げた。
請願者の荒木クミ子さんは「軽井沢はすべての障害者に寄り添った町であってほしい。今回はそこへ向けた第一歩」。荒木さんによると、聴覚障害者は町内に100人ほどいるという。議会を傍聴した軽井沢聴覚障害の会の代表は、手話通訳者を通じ「まだ課題や問題は山積み。みなさんの力を借りて、聴覚障害者も広くコミュニケーションをとれる社会にしていきたい」と話した。
(「ありがとう」を表す手話。右手の小指側で左手の甲を軽く叩いて上にあげる。)