「Go To」東京追加で、訪問客上向きも 入り交じる期待と不安

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Go Toトラベルに東京が追加された初の週末。土曜の午前中、下りの新幹線が到着すると、列車から降りた客で構内は混雑。
 軽井沢町は7、8月の入り込み状況を発表し、観光客数は195万9千人で、前年比約45%減、観光消費額は52億9千万円で同46%減と推定した。「新型コロナウイルスの影響は強く、観光庁による『Go To トラベル』事業も観光客数の大幅増加に繋がらず、厳しい状況になった」と傾向をまとめた。



 交通機関の利用者は、鉄道の60%減に対し、車両は37%減と落ち込みが比較的小さかった。8月1日に実施した別荘入り込み調査では、調べた別荘のうち40・8%(前年44・0%)で滞在を確認。町内の飲食店など264店舗に行ったアンケート調査(回答60店)では、今年の売り上げ、客数ともに全ての店舗が「減った」と回答した。



 9月のシルバーウィークは満室のホテルが多く、旧軽井沢銀座も多くの人で賑わった。加工食品を扱う店のスタッフは、「今年のお盆の時期より人出は多かった。例年の7〜8割まで回復している」。



 三笠〜峰の茶屋の道路を管理する白糸ハイランドウェイの中谷和憲事務所長によると、通行量は8月が例年の6割、9月は7割ほど。10月1日から「Go To トラベル」に東京都が追加になった影響もあり、8〜9月は1日1台ほどだった観光バスの利用が、10月以降5〜10台に増加。「徐々に良い方向にきてる」。



 町内ホテルの従業員は「10、11月の予約状況は去年を上回る勢い」。ただ、クーポン利用の処理で通常の1・5倍の手間がかかり、情報も行き渡ってないので現場は混乱しているという。東京都の新型コロナの新規陽性者数は、10月に入ってからも100〜200人台で推移している状況から「これだけ混むと、(感染の)怖さもある」と不安も口にした。

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