新渡戸稲造別荘跡地に保養所建設の計画

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 かつて新渡戸稲造の別荘があった土地約9573・95㎡(約2900坪)に、企業の保養所(トラスコ中山株式会社)を建設する計画が持ち上がり、7月、8月の2回にわたって近隣住民との協議が行われた。



 この土地は今までも幾つかの企業の手に渡ってきたが、約半分が山のようになっているため開発されず自然がそのまま残されている。矢ヶ崎地区のシンボル的な場所になっているだけに、その行方が心配されていた。計画では北側斜面はそのまま残し、南側の道路近くに8室の宿泊室、大浴場、研修室などを備えた建坪約2000㎡(約606坪)のRC2階建の保養所を建設する予定だ。



 8月16日の協議では、住民側から出ていた要望に対して、企業側の回答が報告されたが、「要望をきいてもらえなかった部分が多い」と住民側は納得せず、平行線に終わった。「小川の流れを変えない」「排水を矢ヶ崎川に捨てない」「出入り口を住民の家がない西側へ」「50本もの樹木の伐採は認められない」等の意見があがり、企業側はこれに対して回答を近日中に文書で出し、3回目の協議を行うことを了承した。近隣の住民は9月1日、要望を添えた1700人分の署名を町役場へ提出した。

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