ヴォーリズの建築文化を再認識

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 軽井沢に多くの建築物を残したW・M・ヴォーリズの建築文化を継承・研究する「ヴォーリズ建築文化全国ネットワーク」が、6月4、5日の2日間にわたって第10回記念フォーラムを開催した。

 4日は軽井沢ユニオンチャーチで関西学院院長・田淵結さんが「ヴォーリズの軽井沢・the land of"com
fort and joy"」と題して講演を行った。田淵さんはヴォーリズレーン、ノーマンレーン、近衛レーンの3つの通りに注目。「この3人の交流は大きな意味を持つ」と述べ、時代に翻弄された3人の交流や、ヴォーリズにとって軽井沢がいかに大切な場であったかを話した。

 続いて軽井沢ナショナルトラスト会長の大久保保さんが、軽井沢10年間の登録有形文化財を紹介し、その内の3軒がヴォーリズ建築であることを報告した。別荘建築の写真を撮り続けて来た、同会アドバイザーの木下裕章さんはスクリーンに映し出して解説し「ヴォーリズの建築に惹かれるのは、建築が残っていてそれを伝える人がいるから実感できる」と保存することの大切さを強調した。

 翌5日は亜武巣山荘や初公開のハミルトン&ハードコテージの内部見学を行い、定員を上回る多くの人たちが参加した。

 九州から参加した熊本哲朗さんは「熊本市には教会や学校のヴォーリズ建築があるが、別荘地の軽井沢では心地よく人のスケールに合っているヴォーリズ建築だと感じた」と話した。

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