万平ホテル、グランドオープン デザインなどは踏襲し、耐震、バリアフリー化

 今年開業130年の万平ホテルが10月2日、大規模改修・改築を終え、グランドオープンした。アルプス館のメインダイニングルームや客室棟の「愛宕館」など一部は、8月から先行営業していたが、この日から全館で営業を再開した。

2410_topics_mampei01.JPG

約30人のスタッフがエントランスに集まり、行われたオープニングセレモニー。

 アルプス館エントランス前で行ったオープニングセレモニーで佐々木一郎総支配人は「これから100年、200年と続いていけるよう、この仲間たちと頑張っていきたい」と述べ、各セクションの代表者らとともにテープカットを行った。

 ホテルは2023年1月から休業し改修・改築工事に着手。全4棟のうち宿泊棟の愛宕館と、婚礼・宴会などに使うバンケット棟は新築した。アルプス館は外観、内装ともにデザインや色みなどは、以前の姿を忠実に再現。耐震工事を施し、各客室棟にエレベーターを設置するなど、バリアフリー化にも取り組んだ。

伝統を守りつつ、利便性向上へ万平ホテルが客室など公開

 万平ホテルはグランドオープン前日の10月1日、報道関係者向けに客室などを公開した。客室は全86室で、宿泊者が知人らを招けるようにリビングスペースを広くとった80㎡超の客室も計3室、新たに整備した。

2410_topics_mampei02.JPG

アルプス館開館当時からのガラス障子が残る客室。

 アルプス館(12室)の客室は以前の内装を踏襲し、寝室とリビングを仕切る和洋折衷のガラス障子も開業当初からのデザインを受け継いだ。新築した愛宕館(30室)は全ての客室に天然温泉(塩沢温泉)が出る内風呂を整備。碓氷館(44室)は2種類の客室タイプと、テラス付きの部屋も用意した。

 冬期はこれまで週末などに営業を制限していたが、工事で断熱性を高めたことで今後は通年営業する。

2410_topics_mampei03.JPG

メインダイニングルームを象徴するステンドグラスや格天井も以前の雰囲気のまま。

関連記事