
桜草が終わったあと、同じ� �所にイチゲの白い花がたくさん咲いています。
クリンソウはま� 鮮やかなピンク色。朝の散歩を楽しませてくれる花たち。

(写真は説明するオーバーストドルフの前市長、ミューラーさん)
散歩のあと、10時から大賀ホールで開催される国際景観会義に出席。ドイツのオーバーストドルフ
の前市長とフランスの市長が「保養地と自然との関わり」をテーマに講演するのです。
オーバーストドルフの前市長はトーマス・ミューラーさん。「自然真った� 中の理想的な景観」という
のが最大の資本であることを、市民たちがよく理解しているの� そうです。� から、自然� �壊につな
がるような開発はやらないというミューラーさんの説明に、「それは、� 晴らしい!」と感動。
健康保養地として、きれいな空気を大切にするために、中心部へは車の乗り入れを規制していま
す。スクリーンに� し出される美しい風景に合わせ、ミューラーさんの話を聞き、ぜひ行ってみたく
なりました。
オーバーストドルフは、2003年に2015年の観光ビジョンを制定しました。それは「(2015年には)村
らしい雰囲気と、国際的に認められている品質をもつ観光地としてヨーロッパ中に知られている」と
いうこと。さらに2030年までには「環境のマイスターとなって、再生エネルギーを100%達成する」
のが目標というからスゴイ!軽井沢の未来にとって、おおいに参考になる内容でした。

(写真は第2部の鼎談。左から司会、軽井沢町長、通訳、ミューラーさん、グロッセナジャンさん)
フランスからは� ジェーブの現市長、シルヴィアンヌ・グロッセナジャンさん(女性)が参� 。� ジェー
ブは標高1100m~2100mの高級リゾート。シャモニーとともに、約5万ベッドのフランス最大のスキ
ーリゾートとして知られています。質の高い、品の良い施設の整備と景観を壊さないよう気をつけて
いるといいます。ホテルを� り運営する民間業者も、ローカルの雰囲気を大切しています。
カジノもあるというので、びっくり。市長は「カジノは健康的なもので、高所得者の人たちにとって魅
力あるものです。これによって市の収入も増えました」と語りました。
ホテルについては、� ジェーブではアイデンティティをわかっている地元の業者に� ってもらいたい
という意向ですが、オーバーストドルフでは、質の向上を高めるためにも五つ星ホテルを望んでいま
す。すでに、インターコンチ系のホテル建設が決定。オーバーストドルフではホテルは木� 、三
階建でなければなりません。「木� 3階建で五つ星ホテルができるのですか」という司会者の質問
に、ミューラーさんは「できます。景観とマッチするホテルになります。18年かけていろいろ吟味し、
建設を許可することができました」と誇らしそうに語りました。
さらに印象的� ったのは、ミューラーさんの「別荘客と住民の意識の違いがあっても、それをうまく
調和させるのが政治の芸術性。業者と住民とニーズのバランスをとっていくことが行政の仕事」と
いう言葉。また、グロッセナジャンさんの
「別荘の人も市民� といつも思っています」という言葉に温かいものを感じました。
それにしても、400人も入る大賀ホールに参� 者が160人しかいないとは!
軽井沢の景観に町の人たちは関心がないのでしょうか。役� �の職員もわずか、町の議員も数名。
こんな� 晴らしい講演を聴かないなんて、もったいない。軽井沢の行政に携わる人には、もっと関心
をもってほしいものです。
いつか、ドイツとフランスのこの町を訪れ、今回聴いた� 晴らしさを実感してみたいもの� と思い
ました。(編集長)