軽井沢千住博美術館 ベネチア・ビエンナーレ名誉賞の代表作常設展示
2013年06月05日 17:48
軽井沢千住博美術館は6月5日より、日本画家千住博さんの代表作で、1995年の「第46回ベネチア・ビエンナーレ」で、東洋人初の名誉賞を受賞した「The Fall」(340×1400cm)の一般公開を始めた。
展示室は同美術館隣接の場所に約326㎡を増設し、美術館同様、建築家の西沢立衛さんが設計。千住さんの提案で、イスタンブールの東ローマ帝国時代の遺跡「バジリカ・シスタン」の地下宮殿をイメージした。作品の前には、本物の水が張られ、その波紋によって作品の変化が楽しめる。
4日の関係者向けの内覧会に出席した千住さんは、ベネチア・ビエンナーレに出展した当時を振り返り、「作品を見て、ある人は“広島に落ちた原爆か”、またはある人は、“神が降臨する姿か”と言った。作品は見た人の心の鏡であると感じた」。また、同作品を見に訪れる人に対し、「情報が行き交う現代は、外からの情報で自分が作り上げられている部分がある。この空間では何も考えず、そのままを味わってほしい」と語った。
入館料は一般1200円、高校生、大学生800円、中学生以下無料。TEL0267-46-6565(軽井沢千住博美術館)