動物の鳴き真似に小学生大笑い 能楽師・狂言師が西部小で演目披露
2011年05月18日 16:37
観世流の能楽師・井上燎治さんや和泉流の狂言師・高野和憲さんら4人が5月18日、軽井沢西部小学 を訪れ、全児童約300人を前に能や狂言の実演講座を開いた。井上さんが代表を務める「燎の会」は 2006年より毎夏、軽井沢大賀ホールで能や狂言の公演を主催。そこで知り合った知人を通じ、「伝統芸能の普及活動に」と同小学 での講座開講が実現した。
実演に先立ち井上さんは、能と狂言の生い立ちや、それぞれの違いについて説明。約600年の伝統があることについて、「各時代の戦国武将や将軍に楽しんでもらえたことで、守られてきたのが大きい」と話した。
狂言の実演講座では『盆山』を上演。盆 を盗みに入った主役の男が「ビョウビョウ」「キーキッキー」と犬やサルの鳴き真似をしてやり過ごす 面では、子どもたちの大きな笑い声が体育館を包ん 。
続いて行われた体験講座で子どもたちは、演目の最初に語られる「この辺りの者でござる」というセリフや、垣 をノコギリで切り る動作の際に発する「ズカズカズカズカ」という擬音を、楽しみながら大声で練習した。最後には、能の『羽衣』『土蜘』の仕舞いを舞う実演もあった。
鑑賞を終え、5年生の竹内大翔君は「とても面白かった。お腹から声が出ていてすごい」。井上さんは「子どもたちの反応がよかったので、とても嬉しい。希望があれば、継続して講座を開いていきたい」と話していた。