「いま、なぜサガン?」睡鳩荘で文学カフェ
2010年11月22日 11:08
11月20日、塩沢湖畔に佇む旧朝吹登水子別荘・睡鳩荘で、『サガンという生き方』(山口路子著)の出版を記念して、「いま、なぜサガン?」と題した“文学カフェ”が開催された。第1部は、『悲しみよこんにちは』(朝吹登水子・翻訳)で文壇デビューし、個性的な生き方をしたフランソワーズ・サガンの人生や作品について、山口さんが講演。「その日の気分で作品を選んで読むと安心して りにつける。サガンの世界で安らげるのは、私にとっての世界と似ているから」など、山口さん自身のサガンへの想いも語られた。第2部はサガンが好き った紅茶とフィナンシェでティー・パーティーとなり、歓談の輪が広がった。
山口さんは「朝吹登水子さんの名訳がなければ、日本でこれほどサガンが読まれることはなかったでしょう。その朝吹さんの山荘で開催できることは、とても幸せなことです」と笑顔で語った。
この 所での“文学カフェ”を企画した演出家の星野和彦さんは、「軽井沢にはこういう 晴らしい 所があるの から、より想いが伝わりますね。文学サロンのような形で使うのがふさわしいと思います」と話した。
佐久市からの参 者・木村さんは「期待通りのすてきな時間が過ごせました。サガンに関心があるのは年配ばかりかと思ったら、若い人も多く参 していましたね」と満足そう った。
(写真左上:サガンの作品を多数翻訳した朝吹登水子さんの別荘 った建物。暖炉が燃えるサロンで開かれた“文学カフェ”のイベント。話しているのは作家・山口路子さん。サガンがフランス人であることから、シャンソンの名曲「枯葉」のヴァイオリン演奏も行われ、フランス文学ゆかりの 所にふさわしい空気に満たされた)