11/18 軽井沢観光協会設立から60年 星野リゾート社長が講演「明確な戦略を」
2009年11月18日 16:27
軽井沢観光協会が設立から60周年を迎えたのを記念し11月17日、旧軽井沢ホテル音羽ノ森で式典を開き、周辺市町村の観光関係者や町内の観光協会員ら約200名が出席した。
式典に先駆け、協会の初代会長である三代目星野嘉助さんの孫で星野リゾート社長、星野佳路さんが「大予想、2049年の軽井沢」を演題に講演。星野さんは魅力ある観光地が低迷する理由の一つとして、土日曜日、ゴールデンウィーク、夏休みとそれ以外で、繁閑の差が激しいことを挙げ、「100日の黒字と265日の赤字」と表現。繁閑の差を無くすためには日本全国を8つの地域に細かくわけ、ゴールデンウィークを5~6月の間にずらして取るようにしたらどうかと提案。
またアクセスの面で、これまで当たり前と思われていた認識が劇的に変化する「パラダイ シフト」が起こると指摘。高速道路の料金無料化、低コストで飛行機の旅が可能になるLCC(ローコストキャリア)の参入で、 東京に近い観光地が集客に必ずしも有利ではない時代が到来すると話し、「観光協会が100周年を迎える2049年に、アジアの中で燦然と輝く観光地を目指すのであれば、新時代に向けた明確な戦略が必要」と訴えた。
式典では、佐藤雅義軽井沢町長らが祝辞を述べ、スライド写真で60年の歩みを振り返り、その後には祝賀会も行われた。観光協会長の藤巻進さんは挨拶で「これからはアジアからのお客さんが増えていく。その方々を満足させる体制を整えていくことが今後の課題」と話していた。