萩とカラマツとブルーベリー
2007年08月12日 14:03
萩が美しく咲く空き地に、昨年、除草剤を撒かれ、すっかりダメになったと思っていたんですが、
なんと、その空き地の一部に萩が咲きました。「よかった、生きていた!」と嬉しくて思わずパチリ
と写したのがこの写真。土地の所有者は単なる雑草と思っているようですが、萩は「源氏物語」や
「万葉集」にも登 する日本古来の優しい花。英国の庭園を見学したときにも萩が上手に使われ
ていたのに驚いたほど、価値ある花なんです。また、除草剤をかけられかもしれないと心配です。
先日の朗読&コンサートで、下重暁子さんが「私はカラマツが大好きで、カラマツのある所を探し
て別荘を持ちました。友人もまた、カラマツが好きで、カラマツのある所を探して別荘を建てました」
と話し、北原白秋の詩「落葉松(カラマツ)」を朗読されました。けれど、最近、軽井沢ではカラマツ
がどんどん切られています。地元の人には葉が落ちるのが迷惑なの そうですが、有島武郎は、
それがカラマツの魅力として記しています。
――苗床のやうに林立する円錐形の樹木は、さながら天鳶絨のやうな柔らかさを以て、山の肌
を被っている。夏にはそれはよい程の白さを持って青い。秋が深まるに従って黄金の色となり樺と
なる。試みにその林の中に分け入ると、さびた針のやうなその葉が、ささやかな風にもたまりかね
て、ほろほろと といはず肩といはず佇む人の上に降りかかる。(有島武郎著「信濃日記」)
軽井沢新聞の配布で大日向の「さんしゅゆ」へ。ここはカフェレストランですが、今の季節、ブルーベ
リー狩りもできるのです。敷地にはいちめん、ブルーベリーの木が並んでいます。
「今年は不作ですね」と奥さん。それでも10分経つか経たないかのうちにこんなに濃紫色のブルー
ベリーが採れました。ちなみにお値段は30分食べ放題、持ち帰り1パック付きで800円と良心的
な価 です。私はこれを煮たルバーブにかけて食べるのが大好物なんです。
(編集長)