緑に染まるガラスの文学碑
2007年07月23日 18:17
7月も20日を過ぎているというのに、毎日雨や霧の続く軽井沢。今日は曇りですが、半袖では寒い
くらい。18時現在の気温は16℃です。今日のテレビでは、冷夏になる可能性もあるとのこと。心配
ですね。何が心配って、日照不足で野菜が育たないことも心配ですが、何よりも軽井沢は都会が
暑くならないと別荘住民も観光客も来軽しないので、それが心配なんです。人が多すぎるのも困
るけど、少ないのも困りますよね。
そんな天候の中、軽井沢高原文庫へ写真の件で出かけました。敷地内へ入るとすぐ左の大きな
木の下に、立原道 の詩碑があります。「夢はいつもかへっていった 山の麓のさびしい村に」の
詩が書かれています。磯崎新さんの設計による記念碑です。
こちらは建物の裏庭にある中村真一郎の文学碑。これは金属より丈夫といわれる特殊なガラスで
できています。やはり中村真一郎自身の文字が刻まれています。ぜひ、見てほしい文学碑です。
館内には「かるいざわ文学散歩」展(7月23日まで)が開催されていました。 辰雄の直筆原稿や
有島武郎の手紙など、貴重な資料が展示されています。私が注目したのは、これ、軽井沢での川
端康成の写真(アサヒグラフ)。上右は室生犀星のお墓の前で。右下は緑のトンネルで夫人と。そ
の左隣は旧軽井沢の床屋にて。一番左は見づらいけど、テニスコートの前でアメをしゃぶっている
姿が写し出されています。室生犀星が旧軽銀座でソフトクリー をなめていたという話は有名です
が、ノーベル賞作家・川端康成も軽井沢ではリラックスして夏を楽しんでいたんですね。
7月27日からは生誕百年記念「高原の薫風のなかの井上靖」展が始まります。この機会に高原文
庫へぜひ足を運んでみてく さい。(Y記者)